画家・野見山暁治が2018年4月23日九州産業大学美術館学芸員のインタビューを受け学生へのメッセージとして次の様に語っています。

『ヨーロッパでは、絵の学校や絵描きさん達は素直にお互いの絵を批判し合うんですよ。』

『ただ相手の絵の話に触れないで褒め合うだけじゃ、意味がない。』

『一つの言葉としてきちんと言えるようにならないと、世界中の人と競争できないですよね。』

(展覧会解説カタログ p16 インタビュー記事より抜粋)

現在開催中の第27回九州産業大学美術館所蔵品展 「パリ→池袋→福岡・モンパルナス ー芸術家が街に出るー」

開催期間:2018年6月9日〜7月29日

地図が書き込まれているピンク色のポスターにセンスを感じましたが、はっきり言って何を意味する展覧会なのか行くまではわかりませんでした。

特にポスターの地図はまるで正確ではなく、何故かフランスパリと東京池袋、そして福岡の天神地区が道路を隔てて繋がっているのです。

行ってみて、展覧会場のしつらえを見て、解説カタログを読んで、「なるほど!」と合点がいきました。面白い❣️

100年前のフランスパリ14区。モンパルナスのとあるカフェで芸術論を戦わせていた芸術家たちがどの辺りに住み活動していたのか?彼らの作品を愛でながら想いを馳せることができます。

1930年代 東京池袋のアトリエ村 「池袋モンパルナス」に集った芸術家たちがアトリエ近くの狭い道を裸で歩いて通った「不動湯」の由来まで確認する事ができます。

最後の現代の福岡天神地区の地図に行き着くとなんと、「アートギャラリー郁郁」の場所までしっかりと地図上に表記されており思いがけない感慨を覚えました。

歴史や地域、街と芸術家たちとの関わりが可視化され、

『「街」がなければ生み出せなかった、熱くて濃い芸術ワールド』に惹きこまれてしまいました。

今回、アート好きカフェNo.11

として訪問したのですが、

この展覧会は、「アートを通して、学生と地域を結ぶ役割を担う」大学美術館が、「街」にスポットを当てて、大学での学びを地域に還元する礎を作ってくださっているのだと感じました。

関連イベントとして「福岡モンパルナスツアー」や「クロストーク」が計画されています。

学芸員による作品解説「ギャラリートーク」は会期中毎水曜日に行われているようです。

学生さんをはじめ、多くのアート好きな方に足を運んで欲しい展覧会です。

九州産業大学美術館所蔵品展